「ボスの交代のリスク」も無視できない。自分の仕事が順調であっても、日本支社長や自分の部門のトップが代わると、経営方針の変更とともに部下の相当数を入れ替えることがよくある。「人事権は現場責任者にある」のが外資の原則であり、経営的には長所なのだが、ときに理不尽なことが起こる。自分の仕事以外にも、いろいろなことを心配しなければならない。さらに、上司が外国人であることが多い。一口に外国人といってもいろいろだが、日本人の仕事ぶりを上手に把握できる外国人とそうでない外国人がおり、後者であると苦労する。
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「外国人ボスーリスク」と呼んでおこう。もちろん、こうした場合に、自分が外国人と上手にコミュニケーションができるか、効果的にアピールができるかといった、自分の側の得手不得手も重要だ。英語が下手なばかりに、自分の仕事の成果を他の同僚に横取りされるようなことも起こる。ただし、これは、横取りする側に立つことができる人には有利に働く「チャンス」でもあるので、被害者の側から見るばかりではいけない、と申し添えておく。数え上げるとリスクが多く、リスクという以上に「理不尽」といいたくなるようなことも起こる外資系企業だが、リスクを恐れているばかりではチャンスをつかめない。リスクへの対策は「稼げるうちに、なるべくたくさん稼ぐ」ということに尽きる。時間が経って、状況が変わると、リスクが生じる余地が、どうしても拡がる。リスクの中には、本人の努力だけではいかんともし難いものもあるので、稼げるうちにたくさん稼いで、お金の形で余裕を蓄えるのが一番確実だ。