「お友だちネットワーク」に入れなければ、それこそ就職や結婚にまで差し支えかねないのだがそんなYさんとその息子さんがはじめてくぐらねばならない「関門」がお受験である。お友だちネットワークに入れるかどうかがかかっている最初のハードルだから、Yさんは緊張した。一方、息子さんにしてみれば、それまでののんびりした生活が一転して、現実の厳しさと対面せねばならない経験だったらしい。「赤ん坊のころから一回だって夜泣きなんかしたことがなかったのに、四歳の春にお教室(Yさんは個人塾をそうよんでいる)がハードになってくると、夜中に突然大声で泣いて暴れだすんです。きっとストレスがたまっていたのでしょうね。そのうち、お教室に行かないとダダをこねはじめました。いやだいやだと泣いてわめいて、もうたいへん。お教室でも、プイと横を向いて言われたことをいっさいやらなかったり、宿題をやらせようにも机の前に座らなかったりと、手こずらされました」
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