背伸びしないとできない仕事を

2012-02-01

ある大手AV機器メーカーに勤務するB君は今年入社六年目。現在は人事部で海外人事を担当している。B君の場合、三〇〇人いる事業部のオフィススペースを経費削減のため半分に減らすというミッションを入社一年目から一人で担当。その事業部の役員と一対一で渡り合い、さまざまな抵抗に遭いながらも周囲を説得し、なんとかやり遂げた。入社二年目には、生産現場の業務委託の人件費を年間で三〇〇〇万円削減するという目標を与えられた。

日本創造教育研究所
日創研福山経営研究会
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どこをどう効率化し、どこを削ったら効果的にコストが減らせるかをみずからプランニングし、事業部に提案。承認を受けるとそれを実行に移し、現場の利害を調整しながら目標の三〇〇〇万円を削減することに成功した。また入社三年目には、部内のモチベーションが極端に低下していた部門にみずから異動を志願、その部門の人事担当として職場の活性化に取り組んだ。外部のコンサルタントを訪ねて教えを乞い、みずからアクションプランを立てて、担当役員や現場の社員とヒザ詰めで対話して、粘り強くコミュニケーションを改善していった。その結果、モチベーションに関する翌年の内部調査では数値が劇的に改善し、成果が広く認められた。B君の場合も、相当に背伸びをしないと達成できない仕事を入社一年目から与えられ、それに必死に取り組み、自分の力でやりきることで力をつけてきている。彼の成長は、彼の能力を信じて任せ、その都度、「どこまで本気でやっているか」「本当に考え抜いたか」「本当に自信を持って、これがいいと言えるか?」などという本気の問いかけをしてくれた上司の存在が大きかったとB君は語る。ときには、厳しいフィードバックを与えられたという。それに悔しい思いをしながら、なんとか乗り越えたとき、彼は成長したと語る。上司と環境が自律型人材を育てた例と言える。