一時的にヤセてもたちまち崩れて元通り以上、そんなよくある。幻の成功でいいのならともかく、本当に体にヤセてほしければ、「必要量を満たしてやること」こそが正解です。そう聞いて。必要カロリーまで目いっぱい食べちやったら、それ以上ヤセるワケがないじやないと途方にくれるのは、「引き算の法則」がどっぷり頭に染みついているから。でも、必要が満たされない限りは、体は防衛本能の塊と化して、手持ちの脂肪を手放すまいと食い下がります。ところがいったん必要が満たされると、体は喜んで自発的に、要らない脂肪を捨て始めるのです。「ヤセてくれるまでは、絶対食べないぞ」と自分の体をニラみつけているケチん坊な私だちと、「食べてくれるまでは、絶対ヤセないぞ」と抵抗運動を続ける体とのじれったい綱引きが、そこでやっと終わるのです。こう言うと、なんだか意思を持ったキャラクターみたいですよね?そうなんです、どうやら私たちの体には本来、ダイエットのような計算ずくの余計なコントロールを加えなくても、自らの判断で自発的にヤセる能力が元々備わっているのです。それは、不要な栄養分は吸収せず排出し、必要以上の皮下脂肪は解体して捨てていくことで、その人の骨格に見合った、均整の取れた形を維持しようとする自己調整能力です。そんな能力、病院でも学校でも聞いたことがナイつて?いえいえ、実は私たちはまだ十代の頃に、学校でチラリとその話を聞いているのです。高校で習う初歩的な生物学のオハナシで、「恒常性(ホメオスタシス)」という言葉が出てきたでしょう。これは、簡単に説明すると、生き物の体には、どんなに普段と違う条件を外から与えられても、生理機能をあれこれ自己調整することで、いつもと同じ状態(つまり「恒常」)を保ち続けようとする、天然の「バランス維持能力」が備わっている、という意味です。これをダイエットの話に当てはめて言えば、ダイエットで燃料不足になるとヤセにくい体質に変わるのも恒常性の働き、燃料不足でヤセた体重を元に戻そうとリバウンドするのも恒常性の働き、それだけでなく、燃料が満ち足りた状態で、要らない皮下脂肪を自動的に捨てていってくれるのも、また同じ働きなのです。まとめて言うと、私か体験したヤセるための王道とは、体のその力が大いに発揮されやすくなるよう「体調を整えること」というのが正解なのです。ところが、ダイエットというのは実に、私たちのその賢い能力をわざわざ封殺する働きをしているのです。そうして体をヤセにくい状態にしておく限り、ダイエット商品は延々と売れ続けるという仕掛け。もうその手には乗りたくないと思いませんか?
[参考情報]
http://www.kingly.org/article02.html