びんの生産量と回収量

2011-09-23

一九九八年のびんの生産量は一九七・五万トン。国内にはこのはかに輸入びんが三〇万トンありますので、年間の製品量としては総計二二八万トンのびんが出荷されています。一本のびんの重さを二二〇グラムとすると一〇三億本となります。八八年の輸入品を除いた国内でのびん生産量は、二三一万トンですから、一〇年間に国内のびんの生産量は約四二万トン減ったことになります。これは、缶や紙パック、ペットボトルなどの容器が、生産の効率性や流通の利便性から使われ始めたためです。いつごろからこのような現象になっていくのでしょうか。これは一九五二年から九八年までのワンウェイぴんとリターナブルびんの生産量をまとめたものです。七三年までは、生産されるびんの約七〇%がリターナブルびんでしたが、第一次石油ショックを契機にリターナブルびんが減り始め、一九八五年では、使い捨てびんが七〇%、リターナブルびんが三〇%と逆転してしまいました。そして一九九八年には、リターナブルびんの生産量の割合は二二%まで減ってしまっています。現在の日本では、一回きりで使用ずみになる缶、ペットボトル、紙パックと同じように、びんも一回きりで使い捨てられるようになっているのです。海外では、特に環境先進国といわれるドイツ、デンマーク、オランダ、オーストリア、スイス、スウェーデンでは、リターナブルびんが飲料容器の八割以上を占め、デポジットシステムで販売されていて健在です。リターナブルびんを保護する手厚い政策もあります。ごみを発生させないためには、くり返し洗って使える容器が最も環境によいからです。びんのリサイクルのエネルギー効果びんは、約一六〇〇度の高温で原料を溶かして作ります。びんの原料は、ケイ砂、ソーダ灰、石灰石です。リサイクルで回収されたガラスびんを粉砕した「カレット」をびんの原料として使えば、天然のケイ砂、ソーダ灰、石灰石を使わずにすみ、天然資源の節約になります。また、すでにガラス状になっていますから、天然資源の原料を溶解するのに比べると溶解の時間を短縮できるので熱エネルギーが節約できます。カレットを一〇%使うと、約一五%の重油の節約になります。一九九八年に製びん工場でびんの原料として使用されたカレットは一四六万トンでした。これはつまり、一本の新しいびんの中には、約七四%のリサイクルされた古いびんのガラスが入っているということになります。リサイクルされた一本の新しいびんは、ケイ砂、ソーダ灰、石灰石というびんの原料を七四%節約したことになり、重油の一八・五%を節約したことになります。現在では、カレット一○○%のびんも作られていて、「スーパーエコロジーボトル」と呼ばれています。ふつうのガラスぴんと見分けがつかず、たいへん美しいびんです。その多くは、緑色のワイン用ボトルに使われています。ガラスのカレットが余って使い道がないといわれています。日本ガラスびん協会では、びんの原料用以外の用途として、グラスウールの原料にしたり、タイルやブロックや道路舗装の骨材にする努力を始めています。しかし、びん以外の用途に使うのは、他素材との競争もありなかなか進んでいません。